チャットボットでも自然な会話は実現できるのか?ユーザに寄り添ったweb接客を行うために大切なこと

人工知能の活用で注目されるチャットボット、そもそも自然な会話をプログラムができる物なのか?

ビッグデータ、人工知能、IoTとチャットボットを取り巻く環境が急速な発展を続けています。それに追従するようにマーケティング界隈では、web接客ツールとして出回り始めたチャットボットも、どんどん進化を続けています。
しかし、このチャットボットとはそもそもはどのような技術なのでしょうか。そしてそれが人工知能へどのように進化しているのでしょうか。
今回は、そんなチャットボットの仕組みから振り返り、運用において何を大切にすべきかお話したいと思います。

チャットボットの始まりは相づちから

聞き役に徹し、自然な相槌をうってくれるELIZA

チャットボットは、近年注目され始めている新しい技術と思われがちですが、実はその歴史は古く1966年にさかのぼります。
米国マサチューセッツ工科大学の計算機科学の名誉教授であったジョセフ・ワイゼンバウムが、対話型の自然言語処理プログラムであるELIZA(イライザ)を発表したのがチャットボットの始まりになります。
ELIZAは、利用者との会話において簡単なパターンマッチング技法を使っています。
仕組みとしては単純なもので、ユーザーが入力したキーワードに対して、決められたフレーズを返すというものです。
その際、何度も同じ返答を返さないように複数の定型文を用意することで、自然な返答を行えるような仕組みになっています。このELIZAは、セラピスト療法のシミュレーションとして活用されたことが有名です。

*以下引用
例えば、「頭が痛い」と言えば「なぜ、頭が痛いとおっしゃるのですか?」などと返し、「母は私を嫌っている」と言えば「あなたの家族で他にあなたを嫌っている人は?」(この場合「母」が「家族」の下位概念である、という知識ベースは必要である)などと返す。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/ELIZA

もちろんイレギュラーな処理も持っていて、指定されたキーワードが見つからないときには、無難な定型応答を返すことになっています。

自身の意見があるかのように自動返答するPARRY

ELIZAの後に登場したのはPARRY(パリー)です。精神科医であるケネス・コルビーが、患者の振る舞いをモデル化して1972年に作り上げました。
基本的なプログラムはELIZAと同じで、利用者が会話を入力した際、最適な返答の候補をデータベースから検索して自動的に返事をします。
ELIZAとの違いは、このデータベースの素になるデータが異なり、PARRYは自分の意見を持って発言しているかのような対応をすることができました。

この2つのプログラムから始まったチャットボットは、時代が移り変わるとともに、開発者が登録した返答用データベースから最適な回答を選択するのではなく、自ら作り出すことができるように進化していきます。
1988年に開発されたJABBERWACKYは、楽しく会話をすることを目的にしているチャットボットとして生まれました。
年を重ねるとともに、自然な会話を行えるように学習していく機能を持ったことから実用化に向けた技術が進んだことがわかります。(※1)

チャットボットが会話を行う4つの仕組みとは

チャットボットは技術の進化の中で、大きく4つの種類に分けられます。

聞き役として相づちや要約を行うELIZA型

まず挙げられるのが初期型ELIZAをモデルとした、聞き役として相づちや要約を行うELIZA型です。
同じ仕組みの選択肢型は、決められたシナリオにそった文章を選択して会話を行います。

会話テンプレートを登録し、パターンに合わせて会話を行う辞書型

次に複数の会話テンプレートと単語を辞書として登録しパターンに合わせて会話を進めていく辞書型です。
ある言葉が入っていれば、決められた別の言葉を返すというルールベースのものですが、目的のはっきりしている会話においては、コミュニケーションをとることは十分可能です。
辞書型では、どれくらいの大きさの辞書(返答文)が入っているかがポイントになります。

利用者との会話を登録しておき、似たような会話からフレーズを選択するログ型

最後がログ型です。過去の利用者との会話ログを記録しておき、似たような会話をログから選び、フレーズを導き出します。
人の文体に近い文章表現になるので、よりスムーズなコミュニケーションをとることができます。
ログ型の場合は、過去の利用者との会話がそのまま辞書(返答文)となりますので、会話を多く行えば、それだけ相手の発言に沿った応答ができるようになっています。
この会話ログを、マルコフ連鎖という分析処理を行うことで、過去の文章から新たに文章を作り上げるマルコフ連鎖型は、進化版ログ型になります。
チャットボット側で文章を新しく作成するため、オリジナルの返答文を作り上げることが可能となります。(※2)

自然な会話は、データベース(引き出しの多さ)が肝

人工知能はさまざまな業種で活用されるようになりました。人工知能の目指しているのは、人と同じように考える知性の実現です。
人と同じ思考で会話をできるのであればそれに越したことはありませんが、人工知能はいまだ発展途上の技術ですので、完全に人の知能を再現することはできていません。
そのため人工知能の研究と共に進められているのが人工無能の研究です。

人工知能は人の思考そのものを再現して会話をしようとしています。
それに対して、人工無能は、表向きのスムーズな会話を目指しています。相手が入力した会話に最も適したフレーズを返すことで会話を成立させています。
人工無能は人と同じ思考をすることはできませんが、あたかも同じように考えたかに見せる反応をすることはできます。
いくつかの系列はあるものの人工無能の機能は、人が入力した言葉や質問に対してすでに構築されているデータベースからマッチするキーワードを検索して返答を作り出すことだけです。

自然な会話は、大きなデータベース(返答文)とパターン化されたシナリオがあるかによって決まり、これらの質が良ければまるで本当に会話しているかのような応答システムにすることができます。
人のような振る舞いはシミュレーションによる会話により実現しているものですが、十分に効果を発揮できるコミュニケーションが取れます。

ビッグデータから新たな価値を生み出す人工知能=元となるデータが大切!

近年では、人工知能を活用して人工無能のデータベースをより知的にしていこうという流れが急速に進んでいます。
チャットボットへのユーザーの質問に対する適切な回答や、自然な会話の実施などは、人工知能を搭載したチャットボットで行えるサービスになります。

会話ログや辞書、シナリオ、パターンといったベースとなるデータを蓄積して最適な会話を実現させるチャットボットにとって、人工知能が持つ新しい会話データを自ら増やしていく機能は、チャットボットの対応範囲を広げることに直結しています。
=データを収集することがチャットボットを賢く、難しい領域も対応できるようになるということになります。

ユーザーがチャットボットにメッセージを書き込む前に、先回りして声掛けをすることも可能になってきました。
このタイミングをWebサイト離脱前に行ったり、同じページを何度もアクセスして迷っているようなときに利用したりすることで、コンバージョンを引き上げる事ができます。

また、検索に関しても人工知能搭載のチャットボットで行うことで対話型の商品検索が可能になります。
単なるキーワード検索ではなく、目的や価格などを合わせてチャットボットで相談することで条件に合う商品をユーザープロフィールにあわせてプライオリティづけして提案できます。(※3)

チャットボットと有人対応のハイブリッドweb接客で、ユーザのエンゲージメントを向上!

チャットボットを窓口とした顧客とのやり取りは、その中で完結できればいいのですが、そうでない場合は、有人対応に切り替えるというケースが増えています。

このハイブリッドタイプのチャットボットは、ある程度の内容はチャットボットで行い、より複雑な問い合わせやメッセージになった場合は、チャットボットから有人対応に切り替えてそのまま対応ができるようになっています。
有人問い合わせに敷居の高かったユーザーもチャットボットでは、気軽に問い合わせができるといいます。

このユーザーの感覚をうまく活かし、まずは、チャットボットで問い合わせのハードルを下げ、必要に応じて有人で対応すると、顧客満足度も上げることができます。

寄り添ったweb接客の実現 = 会話データを集め緻密に運用していくこと

自動対応システムとして始まったチャットボットは、多くのデータを取り込み、次第に自然の会話ができるようになってきました。
さらに人工知能の機能を搭載すると、取り込んだデータをベースにして、ますます人に近い判断をすることができます。
顧客の状況、欲していること、返してほしいと思っている回答などチャットボットの活躍できる場面はさらに広がっていくと感じました。

以上のことから、チャットボットを利用する際は、自然な会話を行うために会話データを収集することが大変重要となってきます。

  • 様々なユーザと会話を行い、ユーザがどのようなことを求めているか把握すること
  • ユーザを飽きさせないスムーズな会話のシナリオを把握し、何度も設計すること
  • ユーザがどのようなことを求めているのかのパターンを抽出すること

自社に沿った会話のデータを集め、分析し、パターン化することで自然な会話を行えることが可能となり、自社製品をより魅力的に伝えてくれる心強いサポーターとして活躍してくれるでしょう。

※1.【mobiAgent】チャットボットの元祖「ELIZA」の誕生:https://www.mobi-agent.com/blog/496/
※2.【SiTes】人工知能と人工無能(無脳)は何が違うの?:https://sitest.jp/blog/?p=5592
※3.【ITmediaビジネスオンライン】問い合わせ対応から接客へ広がるチャットボット:http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1707/20/news024.html

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